狛枝くんのことが好きなのか嫌いなのか分からなくなってきました
私は、みんなは狛枝のどこが好きなのかを知りたくて夢小説を読んでいるだけで、狛枝のことは別に好きじゃないしむしろ怖くて変な人だと思ってたんです
思ってたというか今もそう思っています
でも最近、狛枝の夢小説を読んで「感謝」をしてしまうんです 私はただ 研究目的、自らの狛枝に対する理解、そして世の夢女子が狛枝に抱くイメージの欠片に対する理解を深めるためだけに狛枝凪斗の夢小説を読んでいたのに
肋骨の空洞に感じる、寒い日にホットココアを淹れたマグカップを手のひらで包み込んだときのような、熱
これが「感謝」?
「ありがとう」という言葉が、真夏では白湯より冷水のほうが美味しく感じるように、真冬の冷えた体が求めるのは扇風機よりこたつであるように当然の感覚で、口をついてでたのです
この気持ちは 何?
戸惑いながらも私の指はスマホの画面を上下に滑り次の狛枝夢を探しています
私は狛枝のことを好きではないのです
なのに どうして これは
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睡眠時間の短い人間ほど、認知症になるリスクが増加するそうですね 脳は、活動した際にアミロイドβというタンパク質でできた老廃物が生成すると聞きました それらが集まって老人斑なるタンパク質の固まりを作り、脳の神経細胞を破壊することで認知症になってしまうそうです
そのアミロイドβは、脳味噌がノンレム睡眠のときに脳内から排出される
だから、睡眠時間を削ってはならないのです
認知症になってしまうので
狛枝凪斗の夢小説でを読み漁ることで削られた私の睡眠時間は、何時間なのでしょう
私の脳に排出されず溜まり続けているアミロイドβとやらは、現在はどの程度なのでしょう
狛枝凪斗の愛憎にとりつかれて自らの健康年齢を低下させていく私の愚かさを、狛枝凪斗はどう思うのでしょう
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絶望の先にある、希望へ
認知症リスクの向こうにある、夢小説へ
いってきます